定例会議には大きな利点があります。情報が集まる日が決まる。判断を先送りしにくい。顔を合わせることで、小さな違和感も拾いやすくなる。一方で、一度カレンダーに入ると「今週もあるもの」として扱われ、目的を問い直す機会がなくなります。
定例になった瞬間、設計をやめていないか
会議の冒頭で「今日は特に共有事項ありません」と言いながら、残りの時間を近況報告で埋める。資料を上から読み、最後に「何かありますか」で終わる。こうした会議は、参加者の姿勢よりも、会議を設定した側の設計に原因があります。
会議を置くこと自体が仕事なのではありません。目的、参加者、頻度、終了条件まで決めて、初めて会議を設定したことになります。これは参加者ではなく、経営層やマネージャー以上のレイヤーが持つタスクです。
無駄になり始めた5つのサイン
- 目的を一文で言えない情報共有なのか、意思決定なのか、相談なのかが曖昧です。
- 毎回、同じ資料を上から読む事前に読める内容を会議時間で再生しています。
- 発言しない人の役割が決まっていない聞いておいてほしい、という理由だけで全員を拘束しています。
- 決定事項と担当者が残らない話した事実はあっても、会議後に何も動きません。
- 終わる条件がないプロジェクトが変わっても、会議だけが組織の習慣として残ります。
雑談やブレストは、削る対象ではない
コミュニケーションは大切です。雑談から相談が生まれ、ブレストからまだ言語化できていない課題が見つかることもあります。だからこそ、週次の進捗確認に雑談とブレストと意思決定を全部載せるのではなく、目的ごとに場を分けます。
「アイデアを広げる会」「チームの雑談会」と明示されていれば、参加者も準備と頭の使い方を変えられます。目的が雑談なら、結論が出なくても失敗ではありません。目的を隠したまま長引くことが問題です。
続ける・変える・やめるを決める
判断や連携の速度が上がり、参加者の役割も明確なら、その定例には費用以上の価値があります。
目的は必要でも、毎週でなくてよいなら隔週へ。共有中心なら事前テキスト+15分の質疑へ変えます。
意思決定も行動も生まず、なくなっても誰も困らないなら、終了日を決めます。
長い一回より、短い会議を高頻度で
私は一つの行動を15分の一コマで考え、特段の理由がなければ会議は30分までにしています。早く終われば、それでいい。終わらなければ論点と宿題を切り分け、次の短い会議を置きます。
一度に全部を決めようとして60分、90分と延ばすより、短い間隔で決定と修正を繰り返す方が、実行までの距離を縮めやすいからです。もちろん、経営合宿や複雑な交渉まで30分に押し込む話ではありません。「なぜこの長さなのか」を説明できることが大切です。
定例会議には、次の見直し日を入れる
新しく定例を設定するときは、終了日か見直し日も一緒に入れておく。3か月後に、目的、参加者、頻度をもう一度確認する。それだけで「前からあるから」という理由の会議はかなり減ります。
定例会議の数は、社風を映します。会議を減らせる会社が優れているのではなく、必要な会議を自分たちで説明し、更新できる会社が強いのだと思います。